こんにちは。
世界複合遺産ってご存知ですか?
私たちが何気なく口にしている世界遺産の中にも、実は下記のような区分があります。
①生態系や地形など自然的な特徴を持った遺産である世界自然遺産
②文化や遺跡など人類の歴史の中で継承されてきた世界文化遺産
③その両方の性質を持つ世界複合遺産
一口に世界遺産といっても、その性質によって分けられるんですね。
そして、自然と文化のどちらにとっても、守るべき宝の価値があると認められている世界複合遺産は、世界遺産の中でもわずか3%ほどしかないのです。
(複合遺産の例として、トルコのカッパドキアやペルーのマチュピチュなどがある。)
そんな希少な世界複合遺産の一つ、天空の修道院とも言われる「メテオラ」があまりに絶景だったので、ご紹介したいと思います。
僕はアテネからメテオラへ日帰りで訪れてきましたので、アクセス方法等も合わせて記載していきます。
Contents
天空の修道院メテオラとは

ギリシャの中部にあるカランバカという街のすぐ近くにある、奇岩の上の6つの修道院の総称をメテオラと言います。
9世紀にはすでにこの場所で修道士によって祈りが捧げられており、修道院の起源は14世紀と言われています。
崖の上ということもあり、俗世から離れるという意味では修道士たちにとって理想的な場所だったのかもしれません。
そんなメテオラですが、下記6つの修道院で成り立っています。
「メガロ・メテオロン修道院」 「ヴァルラアム修道院」 「聖ニコラオス・アナパフサス修道院」 「ルサヌ修道院」 「アギア・トリアダ修道院」 「聖ステファノス修道院」
メテオラは上記の修道院と奇岩が複合した世界遺産というわけです。
今回僕はアテネから日帰りで訪れたこともあり、時間的な制約がありましたので、訪れることができたのは6つの修道院のうちの4つの修道院でした。
ゆっくりと見て回りたい場合は、メテオラの麓町のカランバカという街で1泊抑えたスケジュールを組んでも良いと思います。
アテネからメテオラへ日帰りでアクセスする方法
アテネからメテオラへは少し長い道のりにはなりますが、日帰りで訪れることは十分可能となります。
アクセスするための手順は大きく分けて下記の2つとなります。
①アテネからカランバカの街へ移動
②カランバカの街を起点にメテオラを観光
これらのアクセスの詳細について、下記に記載していきます。
アテネからカランバカへのアクセス
アテネからカランバカへのアクセス方法は、大きく分けて下記の3つの方法があります。
①電車
②バス
③ツアー
この中で最もおすすめなのは電車で、理由は電車が最も安い交通手段であり、到着時間の誤差も少ないからです。
意外なことにバスの方が料金が高いのです。
電車の予約はオンライン上で行うことが可能で、こちらから予約することができます。
予約に際しては特に難しいことはなく、上記のサイトよりアテネ発→カランバカ着の電車を選択し、希望の日時の便を予約するだけです。
とはいえ、海外のサイトで心配なことも多いかと思うので、下記項目をチェックしてみてください。
・One way(片道) or Return(往復)
・From:出発駅(Athens)
・To:到着駅(Kalambaka)
・Departure(アテネからの出発日)
・Return(カランバカからの出発日)
上記の項目が特に問題なければ、選択している便を予約しても問題ないでしょう。
電車のチケットは当日にアテネ駅でも購入可能ですが、席が埋まってしまう可能性があったり、事前予約の方が価格安いことを考えるとわざわざ駅の窓口で購入する理由は特にありませんでした。
アテネ→カランバカは片道でおよそ5時間ほどかかりますので、日帰りの場合は確実に下記の時間の電車を予約するようにしましょう。
アテネからメテオラへ日帰りで訪れる場合の電車
①行き アテネ駅8:20出発→カランバカ駅13:18到着
②帰り カランバカ駅17:32→アテネ駅22:12到着
アテネからメテオラへ日帰りで訪れる場合は、上記時間帯が唯一の選択肢となりますので、予約する電車の時間帯には注意してください。
予約が完了するとあとは当日に予約した電車に乗り込むだけです。
電車はアテネの中央駅から発車するので、少し時間に余裕を持って駅に向かっておくと安心です。
電車に乗るにあたって特に必要なことはありませんが、車掌さんに予約した証明を確認されますので、予約画面はスクショをとって保管しておきましょう。
カランバカからメテオラへのアクセス
アテネから電車に揺られること約5時間ほど、カランバカの街まで到着すると、メテオラの絶景はもう目と鼻の先になります。
カランバカの街からメテオラ観光の移動手段は主に下記3つのいずれかとなります。
①歩き
②タクシーチャーター
③ヒッチハイク
アテネから日帰りで観光する場合は、時間的な都合もありますので②タクシーチャーターの一択となります。
タクシーチャーターは価格交渉が必要ですが、価格の相場は2時間で40ユーロ、3時間で50ユーロほどです。
タクシーの運転手さんはメテオラ観光のプロなので、絶景のビュースポットに降ろしてくれたり、写真を撮ってくれたりしますし、最も効率的に回ることができるのでおすすめです。
「個人で手配するのは難しそうだ」と思った方は、アテネ発メテオラ日帰り観光ツアーも選択肢としてありだと思います。
それでは続いてメテオラがいかにいいところだったかご紹介していきます。
タクシーチャーターでメテオラの修道院観光へ!
メテオラの修道院群は想像以上の絶景

断崖絶壁の上に修道院がそびえ立つ様子は想像していた以上の絶景で、この世のものとは思えないほどでした。
まさに自然と文化が融合した絶景は、死ぬまでに絶対に見たい景色と言っても過言ではないと思います。
各スポットによって、それぞれ見られる絶景は違いますので、メテオラ修道院群の中でもお気に入りの景色を探すのもめちゃくちゃ楽しかったです。
前述した通り、メテオラ観光は基本的に歩きかタクシーのチャーターで回ることになりますが、タクシーの運転手は毎日のように観光客を案内していることもあって、おすすめのビューポイントへ色々と連れて行ってくれることがとても良かったです。
日帰りで時間が限られた中のメテオラ観光であっても、絶景を思う存分楽しむことができました。
メテオラ修道院の内部は独特な雰囲気

メテオラといえばその絶景が注目されがちですが、現役の修道院の中に入れることもメテオラ観光の魅力です。
修道院に訪れることなんて全くと言っていいほどないので、日常では感じることができない独特な雰囲気を体感できるわけです。
修道院としての機能が今も残っているため、シスターが修道院内を歩いていますし、内部は静寂な時間が流れていて、まさに気持ちはRPGの世界に迷い込んだ気分でした!
また、修道院内部の見所の1つにフレスコ画の装飾があり、ギリシャ正教の荘厳さを感じることもできます。
日帰り観光であっても、各修道院の観光は急ぎ足になることなく、思っていた以上にしっかりと見て回ることができました。
宗教や歴史についての興味がわく

メテオラの修道院には今もなお修道士の人たちがいるからか、世界遺産に登録されているにもかかわらず、観光客のざわざわとした様子はありませんでした。
一方で、日本で宗教や歴史と深く関わりのある観光地といえば神社やお寺だと思います。
日本では神社やお寺へ訪れる際に、特に服装に気を遣うことはないですし、定期的な行事はあれども、観光地としての色が強くなっていることを考えると、改めて国や地域による宗教的な考え方の違いはあるもんだと考えさせられます。

また、崖の上に立っている修道院の姿に目がいきがちですが、修道院からの眺めを見てみると、この地が俗世から少し離れた場所に作られたんだということを感じさせます。
そんな先人の思惑とは異なり、世界遺産になるということは少なからず観光への呼び水となるわけですから、俗世を離れるべく作られたこの地に観光客が多く訪れるようになることは、現役の修道士の方がどのように思っているのかぜひとも聞いてみたかったです。
天空の修道院メテオラ観光へ行こう
今回の記事でご紹介した通り、メテオラを日帰りで観光することは十分に可能です。
世界複合遺産に登録されるにふさわしい、圧倒的な絶景と普段感じることのできない修道院ならではの独特な空気感を感じることができました。
絶対に行って後悔しないほど素晴らしい場所でしたので、アテネ旅行を予定している方は、ぜひとも訪れて欲しいスポットでした。
「メテオラに行ってみたいけど、個人で手配するのは不安」という方や、「効率よく回りたい」という方は、アテネ発メテオラ日帰り観光ツアーも選択肢としてありだと思います。
