タイ

人間動物園?賛否分かれるチェンマイの首長族の村に行ってきました

こんにちは。

タイ北部の第二の都市チェンマイにあり、密かに物議を醸している、首長族の村をご存知ですか?

首長族といえば、タイの秘境メーホンソーンやミャンマーで生活している、総人口が30000人とも言われる少数民族です。

そんな首長族は、チェンマイのBaan Tong Luang という観光地化された村でも入場料を払えば生活している様子を見ることができるのですが、この見世物とされるところが人道主義を謳うUNHCRやNGOなどによって、人間動物園」だと批判されており、賛否両論ある村となっているのです。

このように物議を醸す、Baan Tong Luang に実際に訪れてみたので、色々書いていきたいなと思います。

チェンマイの首長族の村に行ってみた

首長族の方たちが生活する、Baan Tong Luangに到着するとまず現れるのは入口です。

入口にて入場料を支払うと、マップを受け取り、中へと入ることができます。

入場料は500バーツ(約1500円)で、タイの物価を考えると、正直高いと思ったものの、この入場料もこの地で生活している人たちにとっては貴重な生活費なのでしょう。

また、到着してからわかったのですが、首長族であるカレン族以外にもたくさんの少数民族がこの村におり、各エリア分かれて生活していました。


確かに入場チケットを買って、たくさんの動物を見ることができる場所を動物園であることを考えると、人間動物園という表現は全く的外れではないような気がします。

村の中に入ると、いろんな民族が生活している様子を見ることができますが、まず感じたのは首長族のように見た目に特徴がある民族って意外と少ないんだなあという印象でした。

村の中を歩いて行くとそれぞれの民族が簡易な家の軒先のような場所でそれぞれの工芸品をお土産として販売していました。

入場料と併せて、観光客のお土産の購入代金もここで暮らす人々にとって主な収入源なのでしょう。

その割には途上国でよく見られる、騒がしい客引きやお土産の押し売りなんかは全くなく、穏やかな雰囲気です。

村の中を歩いていると、なぜかゾウに乗っている人もいました。

この人も何かの民族なのかな、と思いながら見て回っていましたが、結局最後までわかりませんでした。

このように、いろんな民族が暮らしていたり、象に乗っている人が普通にいたりと、日本では色々と考えられないことだらけなので、なかなか興味深く見て回ることができました。

それにしても、アクセスが悪いこともあってか、僕が訪れた際には観光客はほとんど見当たりませんでした。

村内を見て回るには2時間もあれば十分に足りるかなという大きさで、村の中にはレストランが1つあるくらいなので、意外とはやく見て回ることができる規模でした。

首長族の人々が生活していた

村の中を奥の方まで進むと、もちろん首長族の人たちも生活をしていました。

写真を撮ってもいいのだろうか、とすごく躊躇っていましたが、恐る恐る首長族の人たちに尋ねてみると、あっさりOKしてくれました。

それにしても思っていた雰囲気とは全然違い、首長族の人たちは皆、笑顔が素敵でした。

もしかしたら観光客と日々触れ合っているためか、慣れているのかもしれません。

写真でもわかりますが、実際に見てみると首がものすごく長く見えます。

どうやらこれは首が伸びているわけではなく、首輪の重さで肩が下がっているそうです。

そして首輪を巻くのは女性だけで、長ければ長いほど美しいとされているんだとか。

それにしても、首しんどくないのかな、とか、肩は凝らないのかな、とか色々心配になりますが、小さい頃からつけているとなれるんですかね。

人間動物園と批判もある、首長族の村に訪れてみて

人間動物園と言われるくらいなので、観光客を呼ぶために半ば強制的にここで生活させられているのかと思っていたため、各民族の人たちは、みんなニコニコしていて、穏やかな雰囲気だったのが印象的でした。

首長族を筆頭に、各民族の各個人が生活するために選んだ生き方として、こうした村を作ったのであれば、外部がとやかく騒ぐことの方が良くないと感じます。

 

一方で、難民認定されている、500人のうち20人のカヤン族(首長族の自称)は、受け入れ表明しているフィンランドやニュージーランドへの移住の希望をタイ政府に拒否されており、この村ではせいかつ首長族の皆が望んでいる生き方というわけでは当然ないのでしょう。

また、500人のうち20人と、移住を希望する人の割合が意外と少ないのは、移住先での生活に不安があるというマイナス方面の理由が大きいんじゃないのかなという感じがします。

ただでさえ文化や言語の違いなど、生活するのが難しい少数民族が、全く異国の地での生活よりも、自国の観光産業の中で暮らすことの方が現実的であると考えた結果生まれたのが、観光地化された少数民族の村なのかなと想像しました。

ただ間違いなく、日本では目にすることのない光景ですし、少数民族にも会うことができますので、チェンマイに行く際は是非訪れてみるといいんじゃないかなと思います。

たとえ興味本位の訪問であろうとも、ここで暮らす人たちにとっての生活費にであることには変わりないんじゃないかなと思います。

首長族の村へのアクセス

首長族が生活するこの村は、チェンマイから車でおよそ30分とややアクセスが悪い場所にあります。

・バイクをレンタルして自力で行く

・タクシーのチャーターで訪れる

・ツアーに申し込む

アクセス方法は上記3通りが主なものとなります。

この中で最もおすすめは、レンタルバイクを借りることです。

レンタルにあたって必要なものは、パスポートのコピーと現金(200バーツほど)のみです。

この低価格で1日レンタルすることができ、移動に困ることもなくなりますので、是非ともおすすめです。

※運転免許証や国際免許なしでもレンタルが可能ですが、現地警察に捕まった際にはややこしくなるので、なるべく持っていきましょう。