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もう令和なのに、まだ異なる価値観や人との違いを攻撃してるの?

こんにちは。

先日ようやく映画「グリーンブック」が全国でレンタル開始され、ストリーミングサービスのU-NEXTでも配信が開始されました。

映画館で上映されている間に見に行きたいと思いつつも、結局見に行けてなかった作品だったので、この度早速見るに至ったわけです。

そこで今回の記事ではそんなグリーンブックのレビューを混じえつつ、自分なりに考えたことを書いてみたいと思います。

グリーンブックってどんな映画?

グリーンブックは2018年に公開されたアメリカの映画で、実話をベースに作られており、
第91回アカデミー賞では3部門で受賞するなど、世界中で大ヒットした映画です。

グリーンブックのあらすじ

時は1960年代のアメリカ、人種差別が色濃く残る時代の話です。

登場人物はニューヨークのナイトクラブで用心棒を務め、腕が立ち、口もうまく、周りからも愛されるイタリア人、ヴィゴ・モーテンセン演じるトニーリップと、その腕前が評価され、ケネディ大統領のためにホワイトハウスでの演奏経験もある黒人の天才ピアニスト、マハーシャラ・アリ演じるドクター・シャーリー。

ナイトクラブで働いているトニーでしたが、店舗が改装することになり、その間の期間にあるドクターの運転手として働かないかと誘われます。

ドクターということで医者のもとで働くと思っていたトニーですが、そこに現れたのが黒人天才ピアニストのドクター・シャーリーです。

黒人差別が特に強く残る南部アメリカへコンサートツアーへ行くという計画に、トニーは無謀だと反対しますが、ドクター・シャーリーはトニーの希望する高額な給料を約束し、奥さんを説得することで、トニーを運転手として雇います。

こうして、すぐに頭に血が上り、その日暮らしで無教養な白人のイタリア人と、お金も教養もあり、ピアニストとしても超一流な黒人という何もかも真逆な2人がグリーンブックという黒人用旅行ガイドを頼りに旅に出るという物語です。

グリーンブックの感想

グリーンブックの感想① 正反対の2人、だからこそおもしろい

「グリーンブック」の画像検索結果

地位も人種も考え方も、何もかもが違うトニーとシャーリー。

そんな二人が旅を通して、友情を育み、お互いの異なる価値観を認め合い、人間として成長していきます。

トニーは家族をニューヨークに残し、8週間の旅に出てきているわけですが、その道中で無教養がゆえにめちゃくちゃな文章の手紙を奥さんに書きます。
それを見かねた教養のあるシャーリーはトニーが手紙を書く時に毎回添削するようになるのです。
手紙は気持ちが重要なのでは、、、と思って見ていましたが、シャーリーと一緒に手紙を書いていくうちに、トニーが自分自身の言葉できれいな言葉で手紙をかけるようになるのです。
その手紙をシャーリーが褒めるシーンはまさに圧巻とも言えます。

グリーンブックの感想② 変わる差別に対する価値観

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南部アメリカでシャーリーの演奏を聴きに来るお客さんたちは皆白人です。

しかし、お客さんたちはみな、差別意識がなく、純粋に素敵な演奏を聴きにきているのかというとそういうわけではないのです。

というのも、黒人ピアニストを招き入れているという事実によって、己の寛容さをアピールしたいそんな南部の白人たちがシャーリーの演奏を聴きにきているのです。

実際にシャーリーは演奏者ということでVIPのゲストであるにも関わらず、楽屋は倉庫を使わされたり、食事の場では黒人というだけでそこで食べることを拒否されるのです。

そして、そのことについて差別する側の人間は差別の意識を感じておらず、「その土地のしきたりだから」ということを何食わぬ顔で言うのです。

そんな差別の実情を、旅を通して目の当たりにしたトニーが差別に対して怒りを募らせると同時に、自分も今までこんなことをしていたのかと、己の考えを改めるのです。

もともとトニーはイタリア系の白人ということで、アメリカ社会からは差別されることもある立場であり、だからこそ、当時のアメリカでさらに下の階層に位置していた黒人のことは軽視していたのですが、旅を通してこうした実情を知り、そしてシャーリーという人柄を知っていくうちに変わっていくトニーの差別に対する価値観も見どころの1つでした。

グリーンブックの感想③ 育まれていく友情

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もともと2人の関係性は、お金が欲しいトニーと、腕っ節の強い用心棒が欲しいシャーリーという、友情関係からは最も遠いところから始まりました。

そんな2人の友情が芽生え始めたシーンがケンタッキーをかぶりつくシーンではないでしょうか。

もともと育ちが良いシャーリーは、手で何かを食べたことなどありませんでした。
油でギトギトのケンタッキーを手で食べるなんてもってのほかだったにも関わらず、恐る恐るチキンにかぶりつくのです。

この辺りから上品なシャーリーと下品なトニーが徐々に歩み寄り始め、友情関係のようなものが生まれ始めます。

そして、それが決定的になったシーンがあります。

それがトニーが同郷のイタリア人から、「もっと稼げる仕事を紹介してやる。」と誘われるシーンです。
シャーリーはトニーがどこかへ行ってしまうのではないかという不安から、今よりいい待遇にするという条件を提示します。
それに対してあのずる賢かったトニーが、元々の条件で運転手を続ける決断をするのです。
この時に2人の間にある友情は決定的であり、お互いの人間的な成長すら見て取る事ができるシーンでした。

グリーンブックの感想④ 二人の掛け合いが面白い

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この映画のよかったポイントの1つとしてコメディがが秀逸だったところもあります。

小気味の良い2人の掛け合いも非常に面白いですし、トニーの下品なトークも非常に面白いです。

このコメディ要素が、重さのある「差別」というテーマに明るさをもたらしていましたし、見ていて楽しいものにしていました。

旅路での2人の掛け合いもこの映画を面白くした要素の1つでした。

令和にもなって、まだ自分との違いを攻撃してるの?

アフリカ人、バンコク、ビジネス、ビジネス人々

この映画を見ると、「人種差別ってよくないな」とか、「出身国だけでどういう人なのか判断するのはよくない」とかって普通に考えて思うはずなんですよね。

というよりも、映画を見ずしても人種差別をすることはよくないことだっていうのは皆分かっていることだと思うんです。

そこまで分かっているにも関わらず、外見や異なる価値観に対して攻撃する人が未だに多いと思うんです。

例えば、デブとかブスとかって言葉もそうですよね。

同じ日本人っていうカテゴライズだとそういうことを言って攻撃する人が意外にも多いと思うのですが、これって人種差別とやってることは大差がなくないですか。

価値観に関してもそうです。

ひとりひとり持ってる価値観や考え方なんて当たり前のように違いますが、それが自分と違うと同じ考え方を持っている人同士で集まって、マイノリティである考え方の人を攻撃したりします。

ひとりひとり考え方が違う中で、全ての考え方を受け入れることも理解することも不可能ですが、別に受け入れる必要もなければ理解する必要もなくて、ただそういう考え方もあるんだなと思えるだけでいいと思うんですよね。

ちょうどそんな疑問を抱えていた頃に、素敵な映画に出会ったので、問題提起したいと思いました。

「令和にもなって、まだ異なる価値観や人との違いを攻撃してるの?」

グリーンブックは間違いなく名作

少し話はそれてしまいましたが、このグリーンブックは間違いなく名作と言える映画でした。

主役2人の演技は圧巻でしたし、だからこそなのか2人が演じているキャラクターがどちらも愛すべき存在で、見ていて全く退屈のしない映画でした。

差別という問題を扱いながらも、ここまでエンターテイメント性に溢れたグリーンブック、まだ見ていない人は是非とも見ていただきたい作品です。

 

グリーンブックを見るならU-Next

ここまでご紹介したグリーンブックですが、視聴する方法は2つあります。

1つ目がDVDを購入するもしくは、先行レンタルを開始したTSUTAYAで見る方法です。

そしてもう1つがU-NEXTに登録して視聴する方法です。

31日間無料トライアル実施中なので、まずは無料で試してみることができます。

わざわざレンタルショップに借りに行く手間も省けますし、150,000本以上みることができますのでこの機会にU-NEXTを登録してみてはいかがでしょう。